お知らせ

(リモート講話)

みなさん、おはようございます。校長のフクダです。

今週の日曜日、4月23日が水海道一高の123回目の創立記念日にあたります。

日曜日でなければ、学校はお休みだったのですが、残念でした。

今日は、学校の誕生日である創立記念日にあたってお話しします。

 

水海道一高の創立は1900年、下妻一高の分校としてつくられた学校です。

5月に行われる定期戦は、お姉さん学校である下妻一高に、

妹である水海道一高が挑む戦いなんです、実は。

その下妻一高は、いまの水戸一高の分校としてつくられた学校で、

たどっていくと水戸一高に端を発するというのが茨城県の高校の歴史です。

 

そんな水海道一高が123回目の創立記念日を迎え124年目に入ろうとし、

さらには、この少子化の環境の中でも

いまなお活力を失うことなくいられるのはなぜだと思いますか?

 

校長がいいから?

それも多少あるでしょうが、

土地、場所がいいからなんです。

 

世の中のさまざまなことが地理的な条件に左右されている、そういうことを学ぶ

学問のことを地政学と言います。地理の地に、政治の政と書きます。

日本がユーラシア大陸の東の端にあることが、日本の運命をいろいろと決めてきました。

ウクライナがロシアの隣、黒海というロシアにとって重要な海に面していることも

ウクライナの運命につながっています。

 

地政学的に見ると、水海道一高のある水海道の街はかつては鬼怒川の水運で栄えました。

これについてはいま社会部が研究テーマにしていると聞いています。

亀陵祭などでの発表に注目しましょう。

そのおかげで早い段階で高校が設置されたわけです。しかも、この亀岡という高台に。

そのおかげで2015年の水害の時にも被害を免れ、避難所になりました。

 

水海道一高の隣には水海道小学校があります。その創立は1873年、創立150年です。

この場所がどれだけ安全で学びのために適した場所だと

先人たちが考えていたかの証です。

 

ところが、鬼怒川の水運は役割を終え、水海道の街は廃れていきました。

水海道一高も元気を失ってもおかしくありません。

そこに、新たな陸の交通が開業しました。TXです。2005年に開業しました。

おかげで沿線の守谷市、つくば市はこの少子化の中でも人口が増えている

極めて稀な自治体となっています。

その人口増に、水海道一高という伝統校が受け皿となったのです。

 

こう話してくると、ただ運が良かっただけなんじゃないか?

と思った人もいると思います。地政学はたしかに運命めいた部分があります。

しかしながら、その運命を生かすも殺すもそこにいるプレーヤー次第なのです。

それを担ってくれたのがきみたちの先輩であるOB、OGたちです。

本校を支える先生たちの中にもOB、OGがたくさんいます。

 

いま、もし水海道一高が、いい学校としてこの地にあり続けられなければ

TXに乗って、千葉へ、東京へとどんどん生徒たちが流出してもおかしくない状況です。

みなさんが行きたいと思ってやってきてくれたこの水海道一高を

この先も輝かせるのが校長である僕の仕事です。

でも実際にその輝きを放つのは、そのプレーヤーは、これを聴いている生徒のみなさんです。

 

まとめます。

水海道一高は地政学的に大事な場所に立っている。

それは今も昔も幸いなことに同様である。

そして、学校を輝かせるのはいつの時代も生徒であるみんな、である!

今日からまた新しい気持ちで、どうぞよろしく!