2025年3月15日 卒業式校長祝辞

卒業おめでとう。

きみたちは附属中1期生として新しい歴史をつくってきました。そして、いよいよ高校に上がります。中学1年の時は中学校にはこの40人しかいなくて、心細かったと思います。でも40人しかいなかったからいろんなことを経験してもらうことができました。

探究の時間に外部企業の先生を入れてみるなんてことも、今では高校で当たり前のようにやっていますが、きみたちから始まりました。修学旅行を事前学習から面白くしようなんてことも、探究で常総市とがっちり組んでいこうというのもすべてきみたちから始まりました。売れない芸人が毎年やってくるのもきみたちが鍛えてくれたおかげです。さらに茨城ドリームパス選抜チーム選出、クエストカップ全国大会出場と学びの成果もしっかり出してくれました。これは本当にすごいことです。そして、きみたちに憧れた後輩たちが県内1位の倍率を突破してやってくるようになりました。

きみたちは先生たちの誇りだし、先生たちもきみたちには他の中学校では到底経験できないような経験をつくってきたという自負があります。そこで、高校へと上がるきみたちにひとつお願いがあります。高校では普通の中学校で普通の経験をしてきた生徒と一緒になります。そのときに、普通に染まらないでほしいのです。彼らからしたらきみたちは特別な経験をしてきた「宇宙人」のように見えるかもしれません。でも、だからこそ、「宇宙人」であり続けてほしいのです。

おそらく高校から入ってくる生徒たちにはいろんな限界を自分の中につくってしまっている人もいるんじゃないかとこれまでの高校生を見てきて僕は思います。たぶんできない、やってもしょうがないといった言い訳に慣れている人もいるでしょう。そこで、そんなことない、自分たちはやったらできた、やってみたらすごく面白かった、だから思い切ってやってみようと言えるこれまでどおりの「宇宙人」でいて欲しいのです。

僕は冷静に君たちを見てきて、何人かは東大に入れると思っているし、海外の大学を目指したいと言いだしても驚きはしません。また何人かには将来、本気で電通という会社に入って欲しいと思っています。そうでなくても、どんな場所に行ってもこの附属中の経験をしていればいい活動、いい仕事ができ、クリエーティブに社会に貢献できるに違いないと思っています。それぐらいの経験をきみたちはしてきています。だから、ネガティブな普通に囚われないでください。

いま、先生たちの、そしてお父さんお母さんの自慢の40人が高校へとステップアップします。高校では「宇宙人」らしく、さらに先生たちをびっくりさせてください。

卒業おめでとう!